令和6年 定額減税事務マニュアル

1.定額減税の概要

定額減税の制度概要については、以下バナーのページをご参照ください。

制度全体とTKCシステムの対応が分かる動画(12分51秒)も掲載されておりますので、給与計算ご担当の皆様はぜひご視聴ください。

※必要に応じて以下資料もご活用ください

所得税・住民税の「定額減税」を従業員さんに周知するためのリーフレット

1 あなたのご家族が減税の対象になるか確認しましょう。
2 あなたの減税額は?
3 減税方法は?

2.事業所での事務対応方法

手順全体を動画で確認したい方向け

TKCでは各システム(PX2、あんしん給与、FXクラウドシリーズ給与計算機能)ごとの操作方法を動画でご説明しております。


制度の内容と操作方法の詳細を動画でご確認したい場合は、左バナーよりお進みください。(外部サイトが開きます)



各システムの操作マニュアル動画(Youtube)はこちら▼

PX2ご利用の方(動画:25分20秒)

あんしん給与ご利用の方(動画:25分24秒)

FXクラウドシリーズ給与計算機能(動画:19分14秒)

手順① 「令和6年分源泉徴収に係る定額減税のための申告書」の出力

1. PX2ご利用の方

「16 令和6年分定額減税」

を選択してください。

1.あんしん給与ご利用の方

「令和6年分定額減税」

を選択してください。

 

. PX2・あんしん給与ご利用の方共通

「11 申告書の印刷」

を選択してください。

 

. PX2・あんしん給与ご利用の方共通


①「印刷内容の指定」において、「配偶者情報・扶養親族情報」のチェックを外してください


②「印刷開始」ボタンより、印刷をしてください

手順② 印刷した申告書を従業員へ配布

●従業員さんへの申告書配布時の注意点


  1. 記載要件に関わらず、同一生計で扶養とされているご家族分すべてについて最新の情報を記入してください
  2. システムで個人番号を未入力の従業員さんについては、ご家族分も含め個人番号も記入してください
  3. 記入欄が足りない場合は、申告書をコピーして記入するか、裏面にご記入いただいてください
  4. 「同一生計配偶者の氏名等」欄については、令和6年の配偶者の年間給与収入見込額が150万円以下の方のみ記載してください。
    給与収入見込額が150万円を超える配偶者の方の記載は不要です。

    (※定額減税は給与収入が103万円以下の配偶者のみが対象となりますが、配偶者特別控除の再確認のために記載をお願いいたします。)
【「本年中の合計所得金額の見積額」に記載する金額は、収入の金額ではないことにご注意ください】
 
 例)月の給与収入が80,000円の方

 年間の給与収入の見込み額: 80,000円 × 12ヶ月 = 960,000円・・・下表ⓐ

 本年中の合計所得金額の見積額: 下表ⓐ - 550,000円 = 410,000円


※給与の所得金額の算出方法は下表を参照ください。(その他の収入金額がある場合は、当事務所までお問い合わせください。)

給与の収入金額(ⓐ)給与所得の金額
1円以上 ~ 550,999円以下0円=所得金額
551,000円以上 ~ 1,618,999円以下ⓐ-550,000円=所得金額

手順③ 社員情報の更新

各従業員より提出された「令和6年分源泉徴収に係る定額減税のための申告書」を基に、社員情報の家族情報を更新します。
1. PX2ご利用の方

社員情報タブ
 →A-1.社員情報確認・修正

 

1.あんしん給与ご利用の方

会社・社員タブ

 → 社員情報

 

2. PX2・あんしん給与ご利用の方共通


社員名をリストから選択

 →「社員情報の確認・修正」画面にて家族情報タブを開き、「修正」ボタンをクリックします。

 

3. PX2・あんしん給与ご利用の方共通


「家族追加」または「家族修正」ボタンより、該当の家族情報を追加・更新します。

 

4. PX2・あんしん給与ご利用の方共通


以下の情報を確認し、必要に応じて修正してください。

【扶養区分】「解説」ボタンで表示される情報(下参考画像★)を参考に、対象となる区分を選択

【障害者区分】該当のものを選択

【見積所得】令和6年の年間給与収入見込額から給与所得控除額55万円を差し引いた金額を入力(収入無し、または55万円未満の場合は0を入力)

【社会保険の被扶養者区分】社会保険の被扶養者に入る場合はチェックを入れる

【個人番号】未入力の場合は入力



→ 入力が完了したら、「入力終了」をクリック

 

★参考画像

【扶養区分】

解説」ボタンで表示される情報▶

 

5. PX2・あんしん給与ご利用の方共通


すべての家族情報の更新が完了したら、「修正終了」をクリック

 

6. PX2・あんしん給与ご利用の方共通


社員情報を更新しますか?
 → 「はい」を選択


 → 社員情報が更新されます。


 → すべての社員情報を同様に更新してください

手順④ 定額減税の控除対象の確認

定額減税の控除対象を確認します。

1. PX2ご利用の方

16 令和6年分定額減税

を選択してください。

1.あんしん給与ご利用の方

令和6年分定額減税

を選択してください

 

2. PX2・あんしん給与ご利用の方共通


「令和6年分定額減税」
 →31 定額減税の控除対象

 

3. PX2・あんしん給与ご利用の方共通


こちらの画面は「OK」で進みます

 

4. PX2・あんしん給与ご利用の方共通


以下を確認します


①「本人」欄で「すべて」を選択します


②本人が対象かどうかを確認します

 社員情報の税表区分が「甲欄」の従業員は「対象:1」が初期選択されます。

※「甲欄」であっても、ご家族の扶養に入っている方は、御社での定額減税の控除対象外となります。以下6の手順を参考に「対象外:0」に訂正します。


③同一生計配偶者のあり・なしを確認します。

④扶養親族数を確認し、減税対象数が合っているかを確認します。



設定が間違っている場合は、上記「手順③」に戻り、社員情報を再度確認・訂正してください。


 

5. PX2・あんしん給与ご利用の方共通


社員情報更新後も、修正項目によっては「31 定額減税の控除対象」に反映されません。

修正が反映されていない場合は、対象の従業員をダブルクリックし、以下のとおり手動で設定を修正します。


 

6. PX2・あんしん給与ご利用の方共通


修正が必要な場合は、修正ボタンをクリックします


①「本人」

「直接入力」を選択後、設定内容を選択します


②「同一生計配偶者」

「あり:1」「なし:0」を選択します。

※同一生計配偶者:当該従業員の扶養に入っている配偶者で、令和6年の年間所得の見積額が48万円以下(=給与収入見積額が年間103万円以下)の方


③「扶養親族」

※扶養親族の人数が異なる場合は、この画面で修正を行う前に、社員情報の家族情報を更新してください

社員情報を変更しても反映されない場合のみ、「直接入力」を選択し、設定内容の人数を変更します

 

7. PX2・あんしん給与ご利用の方共通


設定の修正が完了したら、「修正終了」ボタンをクリックし、入力内容を更新します。

更新したらトップメニューに戻ります。











以上で控除対象の確認作業は完了です。


手順⑤ 住民税の一括入力

市町村より「給与所得等に係る市民税・県民税 特別徴収税額の決定・変更通知書」が届いたら、6月支給分給与の計算の前に実施する作業です。

1.市町村より届く「令和6年度給与所得にかかる市民税・県民税 特別徴収税額の決定・変更通知書(特別徴収義務者用)」を用意します。

 ※北杜市の場合は右の様式です。

 

2. PX2の場合


社員情報タブ
 →2 住民税の予約入力・読込

 

2. あんしん給与の場合


会社・社員タブ
 →2 住民税の予約入力・読込

 

3. PX2・あんしん給与ご利用の方共通


B-11 住民税の一括予約入力(確認) を選択


 

4. PX2・あんしん給与ご利用の方共通


令和6年度 を選択


 

5. PX2・あんしん給与ご利用の方共通


すべての社員 を選択


 

6. PX2・あんしん給与ご利用の方共通


社員ごとに税額決定通知書に記載された各月の住民税額を入力します。

※定額減税により、ほとんどの従業員は通知書上の6月分住民税は0円となります。

※「F6以降同額」ボタンを押すと、翌月以降がすべて同額で入力されます。





入力が完了したら、「入力終了」しトップメニューに戻ります

 

【補足:電子納税ダイレクト納付ご利用の方】定額減税により納める住民税が0円となる場合は、住民税に関してのダイレクト納付手続きは不要です。源泉所得税については、0円でもダイレクト納付手続きが必要です。(毎月納付の事業所の場合)


※地方税ポータルシステムeL-Taxでは、システム上エラーとなるため税額0円でのデータ送受信ができません。

手順⑥ 6月支給分の給与計算の実施

1. PX2・あんしん給与ご利用の方共通


通常通り6月支給分の給与計算を実施します。
減税額は右画面のように自動で計算・適用され、(減税後)と表示されます



※給与システムの設定により、住民税の控除月が異なります。

当月分住民税を翌月支給給与から控除する設定の場合は、6月支給分で住民税は減税されません。
その場合、住民税に対する定額減税は7月支給分給与より反映されます。

 

参考:給与(賞与)支払明細について


支払明細では、所得税からの減税額と、定額減税累計額および残額が表示されます▶



【注意事項】
給与が少額である場合など、もともとの所得税額が0円の月は、定額減税の対象となっていても、赤枠部分の文言は表示されません。
実際に所得税からの控除額がある月のみ記載されます。

その場合は、以下手順⑦にて減税額・未済額の確認が可能です。



手順⑦ 参考情報:定額減税額の控除実績の確認方法

1. PX2・あんしん給与ご利用の方共通


定額減税分については、6月以降各月での控除実績の確認が可能です。

「令和6年分定額減税」
 →32 給与・賞与からの控除実績

 

2. PX2・あんしん給与ご利用の方共通


各月の控除額が社員別に一覧で表示されます。
減税済額・未済額の確認にお使いください。

 

毎月の給与における定額減税の事務対応は以上です。

年末調整における定額減税の事務対応マニュアルは、令和6年12月に公開予定です。